IHIのXの画面

 7月27日に開催される千葉県富津市民花火大会に「東京湾口道路建設促進」の冠が10年ぶりに復活する。以前はこの冠が付いた花火大会だったが、建設計画がしぼみ、冠も消えていた。しかし、県南の13市町がつくる建設促進協議会が昨年、活動を再開し、冠も「再開」した。今回の冠復活は市民と地域の夢と希望を表現した大会名にしたということだが……。

 東京湾口道路は、富津市と東京湾対岸の神奈川県横須賀市間17キロを結ぶ計画で、1962年に建設省(当時)が調査を開始し、第5次全国総合開発計画に盛り込まれた。多額の調査費をかけたが、「無駄な公共事業」との批判が強く、2008年に調査費の予算化が打ち切られ、事実上凍結されている。

 花火大会は1963年に始まった。建設要請活動を盛り上げるためという目的だった。ところが、2014年に市の貯金にあたる財政調整基金の残高が1億5千万円まで落ち込み、財政状況が厳しくなったことから、15年の花火大会は中止になった。

 花火大会自体は、市民有志の手により「市民大会」として継続されたが、冠はなくなった。

 16年には、市議会の議員連盟が議会棟に大きく掲げていた湾口道路建設促進のPR掲示も「現実的にみて、見直すべきだ」と、「首都圏第3空港誘致」の掲示とともに撤去された。

 そんな消えかかっていた計画が昨年1月、再び日の目を見ることになった。

「みんなフェリーで渡ろうよ・・・(震え声)」

 ツイッター(現X)で「ここ…

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