新年度の予算編成に向けた知事査定を終え、取材に応じる東京都の小池百合子知事=2025年1月17日午後5時52分

 東京都は17日、2025年度当初予算案の大枠を決めた。一般会計は過去最大の9兆1500億円程度となる見込み。前年度の8兆4530億円を大幅に上回り、9兆円を超えるのも初めて。小池百合子知事にとって3期目最初の予算編成で、少子化対策や若者支援など、昨夏の都知事選で掲げた公約が盛り込まれた。

 財務局によると、特別会計と公営企業会計を加えた全会計の合計は17兆8400億円程度で、スイスの国家予算と同規模になるという。事業評価による効率性の高い事業への見直しなどにより、1300億円程度の財源を確保したとしている。

 この日が最終日となった知事査定では、物価高や人件費の上昇などで経営の厳しさが増す民間病院への緊急財政支援として、計321億円を計上する方針を固めた。都内に591ある全民間病院に入院患者1人あたり1日580円を給付するほか、高齢の入院患者を受け入れるための病床確保料として1床あたり年間629万円、小児科や産科、救急医療で患者受け入れを推進する病院には1診療科あたり1114万円を給付する。

 詳細を盛り込んだ予算案は31日に発表される。

 7日間にわたる査定を終え、小池氏は「ワイズスペンディングを徹底し、メリハリのきいた予算編成をした」と話した。

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