東北大学のニュートリノ観測施設「カムランド」(岐阜県飛驒市神岡町)で12日、初めて内部が一般公開された。参加者らは、直径18メートルの球形部分に入り、光センサー(光電子増倍管)約1900本が内壁に取り付けられている様子を見上げ、巨大さに驚きの声を上げていた。
カムランドは、2000年に神岡鉱山の地下にあった「カミオカンデ」跡地に設置された観測装置で、原子炉や太陽から出るニュートリノをとらえる。2011年からは、宇宙進化のプロセス解明につながる新しい現象の観測にも挑んでいる。
ふだんは内部を液体で満たしているが、現在は施設改修で液体を抜いているため、無料見学会を企画。13日まで、全国から約7倍の倍率で選ばれた中学生以上の400人が科学のロマンに浸る。