入試に女子枠を導入している東京工業大学=東京都目黒区、2022年、山本知佳撮影

 東京工業大は、今春の入試で58人だった「女子枠」を来春の入試で2・6倍の149人に拡大することを、9日公表の募集要項で明らかにした。

 東工大は「学修環境の多様性確保」を掲げ、今春の入試から全6学院(学部)のうち4学院の総合型選抜や学校推薦型選抜で58人分の女子枠を設けた。女子枠の志願倍率は1.9~6.9倍で、56人が合格。一般選抜も含めた入学者全体に占める女性比率は昨年春の10.7%から15.3%に上がったという。

 来春の入試では、未実施の2学院(理学院、工学院)でも女子枠を新設する。今回の募集要項の公表に先立ち、女子枠を6学院で計143人に拡大することを既に明らかにしていたが、さらに情報理工学院で14人から20人に増やすことを決め、募集要項に盛り込んだ。大学広報はこの増員について「より多様な学生を獲得するため」としている。6人増やした分、同学院の一般選抜の募集人員を112人から106人に減らす。

 同大は今年10月に東京医科歯科大と統合して「東京科学大」となることが決まっている。(上野創)

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