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 東京メトロ副都心線の東新宿駅で7月28日午後にポイント故障による運転見合わせが夜まで続いたトラブルがあり、同社は6日、指令所と運転士の間で連絡ミスがあり、保安装置を切った状態で電車を動かし、無理にポイントを通過したことが原因だと発表した。

 同社によると、トラブルがあった車両は渋谷駅までは東急線の急行列車だったが、ダイヤの乱れによる影響もあり、渋谷駅からは副都心線の各駅停車に変更する予定だった。しかし、指令所は運転士への変更の連絡を怠り、運転士は急行列車と誤認したまま走行した。

 東新宿駅では後続の急行列車が運行できるようポイントが切り替えられ、指令所は急行列車の運転士向けに運転再開の指示を出した。この指示を、本来は各駅停車の列車の運転士が自らへのものだと誤認し、ポイントが通っていないまま走行してしまい、故障の原因になったという。

 同社によると、各駅停車の列車側のポイントの制限速度は40キロだったが、急行列車向けの制限速度情報(80キロ)を受け取ったため、約12秒間にわたって、最大で制限値を26キロ超える66キロで走行していたという。列車は脱線しておらず、けが人もいなかった。

 同社は緊急対策として、ダイヤが乱れても、運行情報のずれが起きた際の指令員の役割分担を明確にするなどとしている。

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