東大寺大仏殿で、神楽「浦安の舞」をささげる鶴岡八幡宮の巫女=2024年11月27日午後7時12分、奈良市雑司町、向井光真撮影

 東日本大震災の犠牲者の慰霊と被災地の復興を願い、東大寺(奈良市)と鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)は27日、東大寺大仏殿で法要を営んだ。この「合同の祈り」は大震災が発生した2011年から交互に訪れて営まれており、今年は両寺社の僧侶と神職ら約25人が祈りを捧げた。

 両寺社の縁は鎌倉時代に重源(ちょうげん)上人が大仏殿を復興した際、源頼朝の援助を受けるなどしたことにさかのぼると伝わる。

 法要では、東大寺の橋村公英別当(住職)と僧侶らが「大般若経」を転読した後、鶴岡八幡宮の吉田茂穂宮司が祝詞(のりと)を奏上し、巫女(みこ)2人が、平穏を祈る神楽「浦安の舞」をささげた。

 このほか、音楽家の故・坂本龍一さんが大震災で岩手、宮城、福島の3県の若者に呼びかけてできた「東北ユースオーケストラ」の4人が、坂本さん作曲の3曲を奉納演奏した。

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