花巻東―東洋大姫路 一回裏東洋大姫路2死一、二塁、高田は先制の適時打を放つ=筋野健太撮影

(15日、第107回全国高校野球選手権大会2回戦 東洋大姫路8―4花巻東)

 不運なけがを乗り越えた3年生の5番打者・東洋大姫路の高田瑠心が、燃えた。

 一回の攻撃。2死二塁から、4番白鳥翔哉真(ひやま)が申告故意四球で歩かされた。

 高田は左打席へ入ると、変化球を見極めた。フルカウントからの外角直球をしっかり振り切った打球は、遊撃手のグラブをはじいた。先制の左前安打になった。

 五回の第3打席ではスローカーブを逆方向へ流して二塁打に。「ボール球を振らされず、強引にいかないことが大切」。試合前に岡田龍生監督が話していた通り、コースに逆らわず安打を重ねた。

 強打を売りに1年生の夏からベンチ入りする。今春の選抜大会を控えた冬に交通事故に遭った。右足の甲を骨折。スタンドでの応援に回った。復帰した今夏の兵庫大会中の練習でも左手首を痛めた。それでも、この甲子園での背番号は「14」から「3」に繰り上がった。

 高田を含めけがなどで主力を欠いた選抜は2回戦敗退。チーム14年ぶりの大舞台で、うっぷんを晴らす。

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