中堅証券会社の東洋証券(東京都)は26日、同日開いた定時株主総会に提出する予定だった取締役選任議案から、桑原理哲社長の再任案を取り下げたと発表した。事前の議決権行使などから、株主の過半数の同意を得るのは難しいと判断した。桑原氏は社長を同日退任した。総会直前に議案が撤回されるのは異例だ。経営陣の資質を見る株主たちの目は一段と厳しさを増している。
東洋証券によると、株主総会が始まる前に、取締役8人の選任議案から桑原氏を取り下げることを取締役会で決定。桑原氏本人からも「株主の十分な信任を得られていない」との理由で辞退する申し出があり、退任が決まったという。後任の社長には、新しく取締役となった小川憲洋執行役員が選ばれた。
株主総会は26日午前10時…