東海テレビ放送の社長に就任した林泰敬氏=2025年7月16日、名古屋市東区、高橋豪撮影

 フジテレビ系列の東海テレビ放送(名古屋市)の林泰敬社長(61)が16日、6月の就任後初の会見に臨んだ。フジテレビを巡る一連の問題の影響を受け、同社でもスポンサーのCM取りやめが相次ぎ、今年4~6月は営業損益が赤字になるとの見通しを明らかにした。7月以降は回復を見込み、コンテンツとコンプライアンス(法令や社会規範の順守)の強化に改めて取り組む考えを強調した。

 会見で持ち出したのは、2011年に東日本大震災の被災地をやゆするテロップを自社番組内で表示した問題だ。放送された日には毎年、全社集会を開き再発防止を期している。「築き上げた信頼が一日で崩れる怖さは知っている。コンプライアンスは企業の一丁目一番地で取り組んでいかないといけない」と話した。

 売上高の8~9割は広告収入が占めている。「本業の強化なくして成り立たない」と述べ、情報番組の放送体制を拡充させるなどコンテンツの強化を最重視する方針を語った。一方、「テレビ離れによる先細りに備え、今までやってこなかった部分にも取り組みたい」とし、放送外事業の拡大にも意欲を見せた。

 3月には、新規ビジネスを立…

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