東海道新幹線で15日夜、米原(滋賀県)―岐阜羽島(岐阜県)間を走行していた上りの「こだま」の床下から発煙するトラブルがあり、JR東海は22日、調査結果を発表した。モーターの出力を調整する「主変換装置」内部の機器が故障し、過大な電気が流れて、高温になったのが原因だと明らかにした。
トラブルは15日午後9時50分ごろ、新大阪発静岡行きのこだま764号で発生。走行中に車掌が焦げ臭さに気付き、岐阜羽島駅で車両点検をしたところ、9号車の床下から煙が出ているのが確認され、乗客約250人が避難した。
JR東海によると、モーター出力を調整する電気回路を構成する「パワーユニット」に加え、過大な電気が流れたときなど異常時に電気を遮断する「遮断器」が故障していた。同社は「設計上の問題ではなく、二つの非常にまれな不具合が重なって起きた」としている。
過去に遮断器に関し、同様のトラブルはなく、パワーユニットは直前にメーカーの修理を受けており、修理後初めて営業運行したのが15日だったという。同社は、直近で同じメーカーの修理を受けた機器を交換するほか、異常時に運転士が手動で対応することとした。