6月の株主総会で株主提案を受ける上場企業が、3年続けて過去最多の91社(336議案)に達する見通しだ。経営トップや取締役の選解任などを求める提案が多い。一部の提案が認められたり、企業側が事実上受け入れたりするケースも目立つ。注文をつけるだけでなく、株主が経営を左右する動きが広がりつつある。
三井住友信託銀行によると、6月の株主総会で、アクティビスト(物言う株主)などから株主提案を受ける会社数は2022年77社、23年に89社と年々増えている。
株価を意識した経営を求める株主たちの圧力が増しているためだ。東京証券取引所が23年3月、株価が割安かどうかを示すPBR(株価純資産倍率)が目安となる1倍を割り込む上場企業に是正を要請したことも、株主たちが攻勢を強めるきっかけになっている。
6月総会で提案を受ける91…