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 平安京遷都までの約10年間、都が置かれた長岡京(784~94)の中枢部、長岡宮の跡(京都府向日市)で古墳2基の痕跡が見つかった。府埋蔵文化財調査研究センターが発表した。宮をつくるために壊されたとみられ、古代の首都造営を考える上で興味深い成果という。28日午後1時から現地説明会がある。

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長岡京期の遺構や壊された古墳が確認された=2025年6月25日、京都府向日市、清水謙司撮影

 長岡京は桓武天皇が奈良の平城京から遷都した。長岡宮には、今でいう皇居や国会議事堂などが置かれた。

 センターは、長岡宮の西端にあたり、西方官衙(かんが)(役所)と推定される場所を発掘調査した。その結果、円形の遺構が二つ確認された。古墳の周溝とみられ、直径約13メートルの円墳(5世紀)だったことがうかがえる。1基の周溝の上では長岡京の時代の溝が見つかった。もう1基の周溝では古墳時代中期の土器がまとまった状態で出土した。

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円墳も検出された。長岡宮造営のために壊されたとみられる=京都府埋蔵文化財調査研究センター提供

 センターによると、長岡宮で…

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