おむつを華麗にはきこなした人たちが堂々と歩を進める。24日、大阪・関西万博のEXPOホール。大人用おむつをファッションアイテムに仕立て、「誰もがはきたくなる未来のおむつ」として世界に発信するショーが開かれた。
一般社団法人「日本福祉医療ファッション協会」の企画。世代もルーツも異なるモデル約30人が、ランウェーに次々と登場していくなか、桜柄の義足をつけて歩く女性の姿があった。
福岡県岡垣町の櫻たかこ=本名・茂木孝子=さん(61)。義足モデルとして活動し、東京五輪の開会式では選手団を先導した。その時も桜柄の義足をつけていた。
「義足は障害を補うものだが、自己表現もできる。それはおむつも同じ。万博は色々な人たちが様々なことを発信して、世界を変えることができる場。世界中の人に桜柄の義足を見てほしい」と出演を決めた思いを語る。
長めのスカートで隠した義足
櫻さんは福岡県内の高校を卒業後、大手メーカーに就職。経理として働いていた21歳の夏、駅のホームで誤って線路に転落し、右足をひざ上から切断した。
「この先、どうやって生きて…