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旧将棋会館の特別対局室で指された渡辺明九段(右)と千田翔太八段の対局。椅子対局で行われた

メディア空間考 高津祐典

 将棋は和室で正座という常識は変わるだろうか。

 昨年12月の将棋名人戦・A級順位戦6回戦。渡辺明九段は千田翔太八段との対局中にひざの痛みが悪化して、投了した。

 「最後まで指せそうにないので、申し訳ないです」

 渡辺九段の表情を今も思い出す。

 もとはフットサル中のけがが悪化したもので、この日はひざの状態を考慮して椅子対局で行われたものの、長年の正座がけがの遠因にあるともいわれていた。

鈴木大介九段、広瀬章人九段、永瀬拓矢九段……。棋士の思いを踏まえて、椅子対局の今後について考えました。

 渡辺九段に限らず、ひざや腰…

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