学校内で生徒たちがくつろげる場所「はるなカフェ」(高校カフェ)が群馬県立榛名高校(高崎市)で週1回開かれている。昼休みになると、生徒たちが集まり、子ども食堂のスタッフが無償で提供するコーヒーやお茶を飲みながらゆったりとした時間を過ごしている。
水曜日午後、昼休みの時間になると校舎1階にある会議室にテーブルと椅子が並べられ、「はるなカフェ」に模様替えされる。オープン初日となった1月22日には、「ぐるりいちご農園」(高崎市)から寄付されたイチゴが、飲み物と一緒に生徒たちに配られた。
同級生2人と訪れていた1年の女子生徒(16)は「先生からカフェがオープンすると教えられていたので、楽しみにしていました。コーヒーを飲めてうれしい。イチゴもおいしい」と笑顔で話した。この日は70人近くの生徒たちが訪れた。
はるなカフェを運営するのは「子どもワクワク食堂実行委員会」(群馬県安中市)と、「わんぱく子ども食堂」(同)。ワクワク食堂実行委の今村井子委員長が4年前から、首都圏で広がり始めていた高校カフェ(校内居場所カフェ)の取り組みに関心を持ち、県内でも実施できないか模索してきた。
コロナ禍で足踏み状態だったが、学校活動が徐々に正常化してきたのを機に、実現に向けて協力先を探してきた。榛名高校で週1回、手作り総菜を販売してきたわんぱく子ども食堂の大塚敬子さんとの連携により、今回、はるなカフェのオープンにつながった。
学校の空き教室などを利用して生徒に飲み物などを提供する「校内居場所カフェ」は、生徒だれもが利用できる開かれた居場所として注目されている。こども家庭庁は、こどもの居場所づくりとして、校内カフェ事業の支援に取り組んでいる。