第97回選抜高校野球大会(日本高野連、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)は28日、準決勝2試合が行われる。27日は休養日で、4強入りした各校はそれぞれ打撃練習、ノックなどで調整した。
19年ぶりの4強に駒を進めた横浜(神奈川)は、大阪府豊中市内の球場で約1時間半調整した。ときおり笑い声が出るなど、選手たちはリラックスした雰囲気だった。
準決勝の対戦相手は、昨年11月の秋季関東大会決勝で下した健大高崎(群馬)。このときは延長十回タイブレークの末、4―3で破った。
春連覇を狙う強敵に対し、再びの接戦を予想するのか、この日特に時間を割いたのがバント練習だった。打者は着実に球を転がすことを心掛け、守備側は素早い捕球とミスのない送球の確認に余念がなかった。
阿部葉太主将は「相手は投手陣の枚数も多いし、総合力が高い。1点への執念をもって、仲間を信じて、粘って最後勝ちきりたい」。
投手二枚看板の1人、2年生の織田翔希は、今大会最速155キロを出した健大高崎の石垣元気への意識を問われ、「速いだけでは本物ではなく、負けない投手が本物だと思う。受け身になることなく、自分の持っているものを最大限に出せば、打たれることはないと自信を持っている」と力を込めた。