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横浜市役所

 【神奈川】横浜市教育委員会は11日、今年度の教員採用試験の応募者が前年度より194人(延べ人数)増え、12年ぶりに増加したと発表した。募集人数を増やしたことに加え、特になり手不足が深刻な小学校の教員について、夏の通常選考の前に行う「春チャレンジ選考」を導入した効果とみている。

 市教委によると、中学校の35人学級や増加する特別支援学級への対応のため、今年度は、小中学校・高校と特別支援学校の合計で約1020人(前年度比約170人増)を募集した。記録が残る2005年度以降初めて千人を超え、2899人の応募があった。前年度より応募者が増えたのは、過去最多の6152人が応募した13年度以来という。

 要因の一つが今年度導入した「春チャレ」。昨年度の応募倍率が2倍を切るなど、全体の中でも低迷する小学校の教員確保に向けた特別選考だ。通常は7月ごろ実施する1次試験を4月に行い、6月に合格を決めるスケジュールで、春と夏の2度の受験チャンスがある。1次試験に、教員の専門試験ではなく、一般の企業でも使われるSPI3(適性検査)を採用した。この結果、約50人の募集に6倍の302人の応募があったという。

 ただ、通常選考を含めた全体の応募倍率は2・6倍で、過去最低だった3・1倍を割り込んで初の2倍台になった。ピークの13年度は6・3倍だったという。

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