拉致問題の早期解決を訴える横田早紀江さん=2024年9月27日、川崎市、渡辺洋介撮影

 自民党の新たな総裁に石破茂氏が決まったことを受け、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの母・早紀江さん(88)が27日、記者会見し、「拉致問題を一番にやるぐらいの気持ちで(取り組んでほしい)、と家族は願っている」と訴えた。

 早紀江さんは石破氏について「あんまりお話ししたこともないのでわからない」とした上で、できる限り早期に面会して「日朝(首脳)会談を早くしてください」と訴えたいと話した。石破氏が総裁選で、東京と平壌に連絡事務所を開設するとの政策を掲げた点については、「ちっともいいようにいかないと思います。変な方向にいくんじゃないか」と強調した。

 これまでも、首相が代わるたびにめぐみさんら被害者の早期帰国を訴えてきた早紀江さんは、「『今回こそは』がもう十何回重なってきて、また今回ですからね。絶望的な気持ちです」とも語った。

 めぐみさんの弟で拉致被害者家族会代表の横田拓也さん(56)は「家族会が絶対に譲ることが出来ない『全拉致被害者の即時一括帰国』という方針を貫いて頂きたい」とのコメントを発表した。連絡事務所の設置については「引き続き北朝鮮のだましの手口に乗ることなく強い外交を貫いて頂きたい」と求めた。

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