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反原発のブースが並ぶ「さようなら原発全国集会」の会場で、米原子力空母のことを訴える「原子力空母母港化の是非を問う住民投票を成功させる会」のメンバー(中央)ら=2024年3月20日、東京・代々木公園、具志堅直撮影
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 「フクシマを忘れない!」。3月20日、東京・代々木公園で、そんなメッセージを掲げ、「さようなら原発全国集会」が開かれた。神奈川県横須賀市の新倉裕史さん(76)はある冊子を配った。

 「原子力空母は、本当に安全か!?」

 米海軍横須賀基地(横須賀市)配備の原子力空母が今年後半に交代するのに合わせ、改めて配備について考えてもらおうと、仲間とブースを出した。集会は、東京電力福島第一原発事故を受け、故坂本龍一さんらの呼びかけで2011年6月に始まった脱原発アクションの一つ。新倉さんらは「原子力空母は、原子炉も核燃料の形も軍事機密の厚いベールに隠されたまま。日本政府による安全審査が行われずに運用が続いています」と冊子とブース内のパネルで示し、足を運んでくれた参加者に説明した。

 16年前の08年9月、原子力空母ジョージ・ワシントンが横須賀基地に初めて配備された。最初の空母ミッドウェーの配備から35年、3代続いた通常型の空母が原子力空母に変わることに対し、市は当初は反発。だが、最終的に受け入れた。

 配備に先立つ06年、新倉さんらは市民団体「原子力空母母港化の是非を問う住民投票を成功させる会」を結成。08年にかけて配備の是非を問う住民投票条例の制定を求める署名活動に取り組んだ。

 有権者の50分の1(当時は7200人分)以上の署名が必要とされ、1回目は有権者の約1割にあたる3万7千人超、2回目は4万8千人超を集めた。当時の蒲谷亮一市長はいずれも「国の専管事項である空母問題は、市に最終決定権がないため住民投票になじまない」といった意見書を市議会に提出し、市議会は2度とも条例案を否決した。

避難への備えは十分か

 今年後半に原子力空母が交代…

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