コロナ禍が明けて以降、欧州からサッカーの強豪クラブが続々と来日している。欧州のシーズン開幕前となる7月から8月にかけて、Jリーグのクラブと試合を組んでチームづくりを進める。アジアの市場開拓を視野に、認知度を上げることも目的のひとつだ。引く手あまたの彼らがなぜ日本を選ぶのか。また、迎え入れるJリーグやJクラブ側のメリットはなにか。「日本ツアー」の背景を探った。
今年、欧州から来日するのは計8クラブで16試合が組まれた。
三笘薫がいるブライトン(イングランド)のように日本代表選手が所属するクラブもある。日本選手はいなくても、欧州チャンピオンズリーグ(CL)準優勝のドルトムント(ドイツ)、ニューカッスル(イングランド)、セビリア(スペイン)など日本でも強豪として知られるチームがやってくる。
新シーズン開幕に向けて、欧州のクラブがプロモーションを兼ねて海外に出るツアーは、ここ数十年の間に定着した。
ツアー先として主流となっているのはアジアとオーストラリア、米国だ。資金力を持つ欧州クラブにとって、人口が多く、サッカー後進地域のアジアは、市場開拓に力を注ぐエリア。日本のほか、タイ、韓国が人気を集めている。
「欧州のクラブが日本に魅力…