マドリードで2025年7月28日、記者会見に臨むスペインのサンチェス首相=ロイター

 パレスチナ自治区ガザの戦闘をめぐり、スペインのサンチェス首相がこれまでの欧州の対応を「完全に失敗」と批判した。3日に配信された英紙ガーディアンのインタビューに語った。

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 サンチェス氏はイスラエルへの対応に関して、欧州連合(EU)内の国々で意見が分かれていると説明。「なぜ欧州や西側諸国はウクライナとガザでダブルスタンダード(二重基準)を設けているのか、と世界は見ている」と述べ、イスラエルへの経済的な制裁を含めた対応をEU内で働きかけているとした。

 また、一連の欧州の対応を「21世紀の国際政治で最も暗いエピソードの一つだ」とも述べた。

 スペインはアイルランドやノルウェーとともに、24年5月にパレスチナを国家として承認。サンチェス氏は今年6月にはガザの状況をジェノサイド(集団殺害)と呼んで非難していた。

 一方、フランスのマクロン大統領はガザでの人道危機が深まるなか、今年7月下旬にパレスチナを国家として承認する方針を発表。英国もそれに続き国家承認する方針を表明したが、ドイツのメルツ首相は「条件が整っていない」として国家承認の動きには同調しない考えを明らかにしている。

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