欧州中央銀行(ECB)に展示されているユーロマーク=2023年12月14日、ドイツ・フランクフルト、寺西和男撮影

 欧州中央銀行(ECB)は12日の理事会で3カ月ぶりの追加利下げを決めた。民間銀行がECBにお金を預ける際の金利(預金金利)を0.25%幅引き下げ、3.50%とする。ロシアのウクライナ侵攻後に加速したインフレが落ち着いてきたうえ、景気減速の懸念も根強いことから、利下げで経済を下支えする狙いもあるとみられる。

 複数ある政策金利の差を縮める金融政策運営の見直しのため、主要政策金利は、従来より大きい0.6%幅引き下げ、3.65%とする。一連の利下げは18日から適用する。ECBの利下げは、6月に4年9カ月ぶりの利下げを決めて以来、2会合ぶり。

 枠組みの見直しは今年3月に決めたもので、今月から適用を始める。政策金利のうち、最も低い預金金利と、銀行がECBから1週間、お金を借りる際の金利である主要政策金利の差を従来の0.5%から0.15%に縮小するのが柱だ。

 金融緩和の縮小によって市場…

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