第156回九州地区高校野球大会(九州地区高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)は19日、長崎県諫早市のたちばなしんきんフィールド・オブ・ドリームスと長崎市の長崎県営野球場の2球場で開幕し、1回戦4試合があった。今春の選抜に出た西日本短大付(福岡)は宜野座(沖縄)に延長10回タイブレークの末、サヨナラ勝ちした。このほか、東海大熊本星翔(熊本)、海星(長崎)、エナジックスポーツ(沖縄)が勝利し、それぞれ、21日に行われる準々決勝に進んだ。
決勝は24日の予定。
「自分が決めなきゃ」。同点で迎えた延長タイブレークの十回2死一、三塁、西日本短大付の捕手、山下航輝選手(3年)は強い気持ちで打席に立った。狙っていた直球を思い切りたたくと、打球は中前に。劇的なサヨナラ適時打となった。「気持ちいい!」。右手で大きくガッツポーズをしながら一塁を走り抜けた。
今春の選抜では初の8強入り。ただ、壁も感じた。準々決勝で対戦した、優勝校となった横浜の切れ目ない攻撃に「同じ高校生でも、こんなにレベルが違うんだ」と驚いた。
全国の舞台では「小さなことから全力でやらないと勝てない」。そう痛感し、攻守交代の駆け足、ベンチでの声かけなど「基本の徹底」を意識するようになった。
2季連続17回目の九州大会。目標は優勝だ。「選抜から学んだことを、きょうは発揮できた。このいい流れを次に持っていきたい」