福岡県豊前市長選が23日投開票され、武田良太・元総務相(56)の元秘書で無所属新顔の西元健氏(45)=自民、公明、立憲推薦=が、初当選を決めた。「反・武田」の急先鋒(きゅうせんぽう)として知られた無所属現職の後藤元秀氏(74)の4選を阻んだ。
市長選では、西元氏7841票、後藤氏5034票となった。
「西元健君、立派な成績で勝たせていただいた」。23日夜、西元氏の事務所で、武田氏は満面の笑みを見せた。「停滞、衰退に陥った豊前市をよみがえらせる」などと語ると、会場は割れんばかりの拍手で沸いた。「先生、ありがとう」の声が飛ぶと、手を上げて応えた。
- 復権期す武田良太氏、維新村上氏と火花再び 「反武田」市長に対抗馬
2003年衆院選での初当選以来、7期連続で無敗だった武田氏。だが昨秋、衆院選の福岡11区で、派閥の裏金問題もあり、維新新顔の村上智信衆院議員(55)に約2200票差で敗れた。党の処分で比例重複立候補をしておらず、21年ぶりに議員バッジを失った。
あいさつ後、報道陣から次期衆院選への影響を問われると、「それはそれ、これはこれ」と述べるにとどめた。
同日投開票された県議補選(築上郡・豊前市選挙区、被選挙数1)でも、武田氏が擁立に関わった自民新顔の戸成祥平氏(40)が初当選した。
県議補選は、戸成氏1万2420票▽無所属新顔の尾沢満治氏(62)6836票▽無所属新顔の亀野尾美紀氏(44)4575票だった。
補選では、政治経験も知名度もない戸成氏の陣営を武田氏の後援会「良翔会」が中心となって支え、武田事務所の秘書が裏方を務めた。市長選では、武田氏本人が選挙中に前面に出ることはなかったが、「政治とカネの問題を言われたり、自民色がついたりしないように」(関係者)との配慮だったという。
「議席奪還へのターニングポ…