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日本の名目GDPは25年にインドに抜かれそう

 日本経済が再びマイナス成長に転落した。大企業が歴史的な好業績をあげ、株価は34年ぶりの最高値をつけても、消費が振るわない。バブル崩壊後の「失われた30年」を脱しつつあるように見えるが、足腰の弱さが改めて浮き彫りになった。

  • 物価高が直撃、伸びない個人消費 「デジタル赤字」も景気の重しに
  • 「物価と賃金の好循環」本当にあるのか 円安への不安、伸び悩む消費

 内閣府が16日発表した国内総生産(GDP)をみると、物価を反映した名目GDPは拡大している。1~3月期は直前の四半期より0.1%増え、2四半期連続のプラス成長となった。年率換算では0.4%増え、過去最大の約599兆円を記録。2015年に自民党の安倍晋三首相(当時)が掲げた「600兆円」の目標にあと一歩に迫った。

 安倍氏は「戦後最大の経済と国民生活の豊かさ」を旗印に、この目標をアベノミクス「新3本の矢」の一つに据えた。その後の首相もアベノミクスの中核だった異次元の金融緩和を続け、経済成長を追い求めてきた。

 そして日本銀行は今年3月…

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