名古屋地方裁判所

 名古屋市中区のマンション一室で2023年11月、住人の古物店経営阿部光一さん(当時42)の遺体が見つかった事件で、死体遺棄罪に問われた元ホストクラブ店員小山直己被告(24)の判決公判が17日、名古屋地裁であった。大村陽一裁判長は、起訴内容については「犯罪の証明がない」として無罪(求刑懲役1年6カ月)を言い渡した。

 検察側は起訴状などで23年10月、ホストクラブの常連客だった内田明日香被告(31)=同罪と強盗殺人罪で起訴=と共謀し、遺体をクローゼットに遺棄したと主張。弁護側は一貫して、無罪を主張してきた。

 判決では、検察側が小山被告の事件関与の裏付けとした内田被告の供述の信用性には、合理的疑いが残ると認定。内田被告が供述する遺棄方法は、部屋の間取りなど客観的な証拠と整合しないと指摘するなどし、起訴された内容を「認定することはできない」と判断した。

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