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 東京湾奥に残る干潟や遠浅の海である「三番瀬」の海岸に、千葉県市川市が人工干潟を整備する計画を進めている。来年度には砂を投入し、0.5ヘクタールの干潟が姿を現す。市は「市民が海に親しむことができる」と説明する。一方、自然保護団体は「すでにある豊かな自然に、なぜ手を加えるのか」と反対の声を上げ始めた。両者の考えが真っ向から対立する。

 市の計画では、塩浜2丁目の海岸に、幅約100メートル、奥行き約50メートルの人工干潟をつくる。

【地図】三番瀬と人工干潟の予定地

 護岸は海に向かって階段状に整備され、海面に接する部分には柵が設置されている。護岸前の海域は干潮時で水深約2メートルとなり、市川漁港への航路浚渫(しゅんせつ)で掘り出される約1万立方メートルの砂を使う。

 昨年度から今年度にかけて、人工干潟周辺の生態系や地形の調査をして、2025年度に砂を運び入れる計画だ。

 砂の定着状況を1年間観察し、潮の流れで砂が削られるようであれば、その後、石を金属製の網に入れた蛇篭(じゃかご)や堤防などを設置するという。

 市臨海整備課は「市民が直接海に触れることができる憩いの場をつくることで、市民の環境への意識を高めることができる」と説明する。

「海に負荷」「手を加えて環境保護」 分かれる賛否

 蛇篭や堤防の工事も含めた総…

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