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大阪少年補導協会などからの表彰状を手にする東大阪大柏原高校の中島航文さん(右)と小林康行校長=同校提供

 東大阪大柏原高校(大阪府柏原市)の2年生で硬式野球部の中島航文(かずあ)さんが、路上で倒れていた男性を救助して日本高校野球連盟から善行表彰された。母の教えや部の指導から行動できたといい、「大したことと思っていなかったので、表彰はびっくり」と話している。

 中島さんが学校からの帰宅中に、路上で倒れている男性を見つけたのは2月7日。「大丈夫ですか?」と声をかけたが、男性は立ち上がれなかった。早く救急車に乗せるには警察に送り届けた方がいいと考え、数百メートル離れたJR志紀駅前の交番まで背負っていった。

 男性は倒れた際に手に傷を負ったが、命に別条はなかった。中島さんは「体が動いたのは、他人に任せるのでなく、自分から助けてあげなさいと日頃から母に言われていることや、日常生活の姿勢を大事にする野球部の指導も大きい」と話す。中島さんには、大阪少年補導協会などからも表彰状が贈られた。

 部の土井健大監督(36)は、中島さんを「やるべきことを自分で考え、取り組める」と評する。内野手の中島さんは「目標はベンチ入り。課題の打撃をもっとレベルアップさせたい」と話している。

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