米ペンシルベニア州バトラーで2024年7月13日、銃撃された直後にシークレットサービスに囲まれて壇上から下りるトランプ前大統領(中央)=AP。右耳の辺りから出血している模様だ

感情的な対立、内省するとき アメリカ総局長・望月洋嗣

 民主主義を揺るがす凶弾が放たれた。言語道断の暴挙である。容疑者は死亡し、背景の解明は捜査を待つほかない。ただこの暴力が、米国政治の抱える深い病理を示していることは疑いない。

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 事件の数時間後には、トランプ前大統領に近い政治家らが「バイデン大統領の言動が事件を招いた」と攻撃を始めた。一方でSNSには「トランプ氏の自作自演だ」といった根拠のない主張も流れる。

 そこには、感情的な党派対立…

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