研究不正の防止などに取り組む一般財団法人「公正研究推進協会」は8日、広がる生成AIの研究活用によって不正が生じるリスクを減らそうと、注意点をまとめた教材を作ったと発表した。AIの生成物が他人の研究成果や文章と重なった場合には盗用にあたる恐れもあると指摘。検証のため、生成AIとのやりとりを保存する重要性も訴えた。
協会は、国内で研究不正が相次いだことを受けて2016年に設立された。大学など400機関以上の研究者らが協会の教材で研究倫理などを学んでいる。
研究の現場では、医療における診断支援や、自動翻訳などの形でAIの活用が進んできた。新たに登場した生成AIは論文のベースとなるような文章の生成も可能で、効率が上がる期待の一方、研究倫理に抵触するリスクもあるため、研究者や「探求学習」に取り組む中高生、教員向けのオンライン教材を初めて作った。
教材では、病歴など厳重な管…