宮城県気仙沼市発注の道路整備工事の設計業務の入札をめぐり、市職員がコンサル会社支店長に設計価格を漏らしたとして逮捕された官製談合事件で、容疑者2人が容疑を認めていることが、捜査関係者への取材で分かった。
県警によると、2023年7月19日に実施した市発注の道路設計業務の一般競争入札にあたり、市土木課技術主幹兼道路整備係長の後藤文治容疑者(47)=官製談合防止法違反などの疑いで送検=が12日、県内で非公開の設計価格を「中央技術コンサルタンツ」東北支店長の清水康弘容疑者(51)=公契約関係競売等妨害容疑で送検=に漏らし、落札させた疑いがある。捜査関係者によると、両容疑者はいずれも「間違いない」と認めているという。
市によると、後藤容疑者が係長になった23年4月以降、同社は翌5月の入札から計12回、市発注の道路や橋などの設計業務などの入札に参加していた。
参加した入札12回のうち、2回目の参加だった23年7月の道路5路線の設計業務の入札が今回の逮捕容疑にあたるもので、それ以降、計4件を落札していた。
この4件のうち、24年8、9月実施の2件については、最低制限価格と同額で落札していた。県警はこれらの落札の経緯も調べている。