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市街地に降った大粒のひょう。直径2センチぐらいあった=2023年7月3日午後、前橋市、川村さくら撮影
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 ひょうの被害が近年、増えている。空から降ってくる、やっかいな氷の塊に対し、以前は、各地の気象台が目視で記録していたが、いまは観測していないという。そんな中、保険会社が、ひょうの降るエリアを予測して通知するシステムの開発に乗り出した。

 三井住友海上火災保険(東京都千代田区)が手がけるのは「雹(ひょう)災アラートサービス」。気象レーダーのデータをもとに積乱雲の状態を解析。ひょうのもとになる小粒の氷ができ始めたところを見極め、降ひょうエリアを予測する。その情報を、エリア内にいる保険契約者にメールなどで通知する仕組みだ。

 開発にあたっては、気象レーダーの生産など気象に深く関わってきた東芝デジタルソリューションズ(川崎市)に協力を仰いだ。

 同社によると、ひょうには雨や雪のような観測施設がないため、実際にどの程度降ったかがつかめず、予報が難しかったという。そこで、気象レーダーのデータ解析結果と、保険会社に届く、実際起きた被害のデータを照合し、予報の正確性を高めた。さらには、SNS上の「ひょうが降った」という投稿データも、リアルタイムで加味しているという。

 なぜ、保険会社がここまで力を入れるのか。

 「気象現象のインパクトは年…

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