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冠水がほぼ解消した地下2階で、被害状況を調べる国土交通省の職員=2025年9月16日、三重県四日市市、同省三重河川国道事務所提供
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 記録的な大雨によって三重県四日市市の地下駐車場が水没し、約270台が浸水被害に遭った問題で、計3カ所ある車の出入り口のうち2カ所で浸水防止用の装置が故障中だったことが関係者への取材でわかった。

 この装置は電動で動く「防潮板」と呼ばれるもので、出入り口近くにあるスイッチを押すと上がる仕組み。故障中の2カ所は国道1号側にあり、国が委託する会社が管理しているという。

 関係者は「しばらく前から動かなくなっていた。2、3年前からではないか」と話している。

 一方、これらと別に、7カ所ある人の出入り口用の「止水板」も今回、使われていなかった。

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 駐車場の運営会社によると、大雨のあった12日夜は当直の警備員2人が勤務していた。止水板は各出入り口近くの倉庫に備えていたが、「駐車場への浸水があっという間で、設置する余裕がなかった」と説明している。

 過去には、2012年9月に大雨で地下2階の一部が約20センチ浸水したが、車の被害はなかったという。担当者は「止水板は2人で運ぶのがやっとの重さで、この時も雨水の流れ込みが激しかった出入り口だけ何とか設置した」と話している。

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