南海トラフ大地震で甚大な被害が想定される高知県。朝日新聞高知総局(高知市)も災害時の非常食を備蓄している。その一つ、氷砂糖の袋の表示に、記者は気付いた。

 「賞味期限 2022・10」

 新しいものが本社から送られてきたため、古いものを整理していた時のことだ。

 期限切れからだいぶ経っているが、二重の包装を破って中身を取り出した。半透明で硬く、食べると舌触りはざらざらしていて、甘い。ふつうの氷砂糖だ。

 そもそも、こういうものが劣化するのかと疑問がわいた。賞味期限の表示は必要なのだろうか。

2022年10月という「賞味期限」が切れた氷砂糖=2025年2月25日、原篤司撮影

 近くのスーパーに見に行くと、1種類だけ置いてあった氷砂糖には賞味期限の表示がない。袋の裏側にはわざわざ「氷砂糖は長期保存が可能な食品のため、賞味期限の記載はしておりません」と書いてあった。

 通常の砂糖は、7種類のうち一つだけ賞味期限が記してあった。

 職場で「処分」されそうになっていた氷砂糖の製造元である東海地方の菓子製造会社に電話をかけてみた。

 担当者は「氷砂糖に賞味期限…

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