第63回岩手県吹奏楽コンクール(岩手県吹奏楽連盟、朝日新聞社など主催)が2日、奥州市の市文化会館で開かれ、中学生小編成の部に33団体が出場した。審査の結果、江釣子、久慈、一戸・金田一の3団体が県代表に選ばれ、東北大会出場を決めた。
3日は同所で職場・一般の部、高校小編成の部がある。
2日の成績は次の通り(出演順。☆は県代表、◎は金賞、○は銀賞、無印は銅賞)。
【中学生小編成の部】沼宮内、高田一、○城東、◎湯本、☆◎江釣子、◎花巻・西南吹奏楽部、○東水沢、○石鳥谷、釜石、○松尾、☆◎久慈、◎千厩、○北上市立南、室根・藤沢・東山・IESB合同バンド、○見前南、種市、○高田東、◎南城、◎野田、○湯口、◎金ケ崎、○一関一高付属、北松園、☆◎一戸・金田一、大船渡、○宮古市立一、◎北上北、◎衣川、○大東、花巻北、宮野目、○雫石、上田
一戸町立一戸・二戸市立金田一が中学生小編成の部門で熱演し、東北大会出場を決めた。
一戸は昨年も同部門最高峰の東日本に出場した強豪。だが少子化の影響もあり、部員は20人。単独出場もできるが、野崎朱実顧問は「部員不足の学校は増える。合同でやっても、いいものを作れることを示したい」。これまで合同練習をする機会もあった現在部員8人の金田一と組み、この日は計25人で挑んだ。
演奏曲はチェルノブイリ原発事故が題材の「ゾウの足」(林大地作曲)で、「爆発から復興までの場面の共有に努めてきた」と野崎顧問。合同練習は多くて週3回ほどというが、場面が転換するストーリーを一体感を持って奏でた。
金田一の部長、堀川愛音さん(3年)は「強豪校に入って自分たちが力になるのか不安があったけど、いい経験になっている」。一戸の部長、梅垣俊樹さん(3年)は「人数が増えて僕たちがめざす圧倒的な演奏に近づくことができた」。チームワークのよさが伝わってくる演奏だった。