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(上段左から)中京大中京・田中太、東邦・久田、(下段左から)愛工大名電・吉田、豊橋中央・松井
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 第107回全国高校野球選手権愛知大会(朝日新聞社、愛知県高校野球連盟主催)は25日、準決勝2試合が岡崎レッドダイヤモンドスタジアムである。4強の注目選手や展望を紹介する。

中京大中京は左右の本格派、東邦は盤石エース

 中京大中京―東邦は昨夏の決勝と同じカード。今春の県大会準決勝では延長戦の末に東邦が勝っている。両チームとも好投手を擁し、ハイレベルな投手戦になりそうだ。

 連覇を狙う中京大中京は、ともに本格派の右腕・田中太久哉と左腕・佐藤爽楽を軸に総合力で接戦を制してきた。それぞれ完封も記録しており、どちらが先発しても試合を作れる。

 チーム打率は3割4厘。準々決勝では八回に7得点の集中打を見せた。主将の岡部純陽、長打力のある牧村典明の復調で攻撃力を高めたい。神達大武は1年生ながら代打で3打数3安打4打点と好調だ。

 春の対戦で中京大中京を2点に抑えた東邦のエース久田泰心は、今大会でも計29回を投げて1失点と盤石。スタミナは豊富だが、完投から中1日でどこまで粘れるか。

 チーム打率は2割6分7厘。ここまで4試合の総得点は15点と4強で最少だが、打率5割超の4番中山達椰が全試合で打点を挙げている。瀬木玲央、朝倉大空ら足のある上位打線で中山の前に好機を作りたい。

終盤に強い愛工大名電、全試合2桁安打の豊橋中央

 愛工大名電はノーシードから6試合を勝ち抜いた。4回戦からはいずれも終盤に勝ち越しており、接戦なら分がある。背番号11の岩田知樹が2先発でいずれも好投。スライダーがさえる防御率0.00のエース左腕・礒田桜士朗は体力を十分残している。

 打線はチーム打率3割2分9厘。4強で最多の3本塁打と長打力があり、至学館戦で先頭打者本塁打を放った吉田剛が軸。礒田の打撃にも注目だ。背番号15の倉知哲平は9打数6安打で、控えの層も厚い。

 8年ぶり4強の豊橋中央は打撃戦に持ち込みたい。勝てば初の決勝進出となり、春夏通じて初の甲子園が見えてくる。

 チーム打率3割8分5厘、5試合全てで2桁安打の打線は4強でも随一で、うち2試合は先発全員安打と切れ目がない。打率5割の5番捕手・松井蓮太朗が攻守の要だ。守っては計9投手の継投でしのいできたが、準々決勝ではエース高橋大喜地が17奪三振の完投で力を示した。

 東三河地区から50年ぶりに夏の代表校を輩出できるか、地元の期待も高まる。

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