成人女性に性的暴行しけがを負わせたとして、那覇地検は20日、沖縄の米海兵隊上等兵マイケル・ホフマスター被告(20)を不同意性交致傷の罪で起訴した。認否は明らかにしていない。
沖縄県内では6月下旬、米兵による性暴力事件が相次ぎ発覚。政府や県警が県に伝えていなかったことが問題となり、政府は7月、県に情報共有するよう運用を見直した。県によると、沖縄防衛局からはこの日、起訴の連絡があったという。
起訴状によると、ホフマスター被告は6月21日、沖縄本島内で成人女性に性的暴行をし、全治1カ月のけがを負わせたとされる。
県警が今月5日に被告を同容疑で書類送検したが、身柄は米側の管理下にあった。日米地位協定は、米軍関係者が公務外で起こした事件の裁判権は日本側にあると定めるほか、起訴後に日本側の要請があれば身柄を引き渡すとの合意があるが、今回の対応について地検は明らかにしていない。
県警も今回、書類送検直後に県に連絡しており、県と県警間の情報共有運用見直しの初のケースとなった。(棚橋咲月)