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1936年、ロバート・キャパがスペインのコルドバ戦線で撮影した「共和国軍兵士の死(崩れ落ちる兵士)」=東京富士美術館提供
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 世界の五つの戦場を取材した写真家、ロバート・キャパの写真展「戦争を越えて――写真家ロバート・キャパ、愛と共感の眼差し」が東京富士美術館(東京都八王子市)で開催されている。同館が収蔵する戦場での代表作のほか、親交のあった著名人の素顔など約200点を公開する。

 1913年にハンガリーで生まれたキャパは、スペイン内戦や第2次世界大戦などを取材。54年5月にインドシナの戦場で地雷を踏み、40歳で亡くなった。今回の写真展では、亡くなった際に所持していたカメラも展示する。

 東京富士美術館では、キャパの作品937点を収蔵している。今回の特別展は、キャパの軌跡をたどる構成。

 1章では、兵士が撃たれた瞬間を捉えたとされる「崩れ落ちる兵士」など代表作を展示する。2章は、親交のあった作家アーネスト・ヘミングウェーや画家パブロ・ピカソらの日常を切り取った写真が並ぶ。

 撮影直後に現像された「ヴィンテージ・プリント」は3章で、54年に3週間日本に滞在した際に撮影した写真は4章でみられる。

 同美術館の担当者は「今年は亡くなって70年になる節目の年。新たな視点でキャパのことを理解してもらえたら」と話す。

 23日まで、詳細は同館ホームページ(https://www.fujibi.or.jp/別ウインドウで開きます)で。(伊藤あずさ)

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