8月15日は終戦記念日です。80年前、1944年8月15日当時の日本は、1年後に終戦が訪れるところまで来ていた戦争をどう遂行していたのでしょうか。防衛研究所の庄司潤一郎研究顧問は、この年7月のサイパン陥落で指導層に動揺が広がる一方、戦争終結に向けた具体的な動きには至っていなかったと指摘します。
――終戦1年前の日本はどのような状況だったのでしょうか。
44年7月、「太平洋の防波堤」と称されたサイパンが陥落し、絶対国防圏が破られました。倒閣運動が本格化し、7月18日に東条英機内閣が総辞職しました。
昭和天皇も大きな衝撃を受け…