鈴木馨祐法相は30日、法務省内でオウズハン・エルトゥールル駐日トルコ大使と会談し、「(トルコ国籍の)正規在留者の数に比べた不法在留(残留)者の数が、他国に比べて多い」として、「極めて深刻な懸念を持っている」と伝達した。
会談は冒頭のみ公開された。法相が特定の国の駐日大使に、出入国在留管理に関する問題を直接伝え、それを公表するのは極めて異例。同省によると、会談は、昨年末に着任した大使のあいさつとしてトルコ大使館側から申し入れがあった。今年3月の予定がずれ込んでいたという。
法相は両国の歴史的な友好関係に触れつつ、「国民の不安の高まりを受け、不法滞在には厳しく対処している」としてトルコをめぐる現状に懸念を伝え、解決への協力を求めた。
これに対しエルトゥールル大使は、大地震の際の支援などに謝意を伝えたうえで、「日本に滞在する、あるいは滞在しようとする国民に対し、日本の法令や日本社会のしきたりに従うよう促している」などと応じた。
正規在留者数と不法残留者数の比率、タイも同水準
法務省によると、トルコ国籍…