山口県防府市上右田の水田で19日、地域に伝わる右田お田植え祭があった。右田中学校の生徒や右田小学校の児童総勢50人ほどが神事を担い、田植え歌を歌い、1本ずつイセヒカリの苗を手で植えた。
一帯は佐波川流域の米どころ。伝統的な農耕文化を後世に残そうと、地域住民らが1990年に始めた。1年休んだときもあったが、コロナ禍でも規模を縮小して続け、今年で34回目を迎えた。
中2の男子生徒(13)は昨年に続いて代かき役を務め、すねまで泥につかりながら田んぼの中を歩いた。「泥が重たい。冷たいですが、とても気持ちがいいです」
実行委員会の河村均会長(76)によると、秋分の日の9月22日ごろに稲刈りをする予定。生育が順調に進めば収穫量は60~70キロの見通しという。(大室一也)