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碧南海浜水族館で展示されているドラゴンズベビー。鍾乳石の上にへばりついていることが多いという=2025年4月22日午前10時48分、愛知県碧南市、松島研人撮影
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 地中海に面したバルカン半島の洞窟で暮らす「竜の子孫」が、愛知県碧南市の碧南海浜水族館で飼育されている。2005年の愛知万博をきっかけにクロアチアから寄贈され、4月で来館20周年を迎えた。国内で見られるのは同館だけだ。

 細長い手足と、ピンクがかった肌。体長15センチほどの小さな体で、鍾乳石にへばりついている。

 その名はドラゴンズベビー(和名ホライモリ)。クロアチアやセルビアなど6カ国にまたがるディナル山脈の地下洞窟に生息するイモリの仲間だ。

 昔から暗い洞窟にはドラゴンがすんでいるという伝説があり、現地の人々はこの小さな両生類をその子孫だと考え、ドラゴンズベビーと呼ぶようになったという。

 愛知万博の「一市町村一国フレンドシップ事業」で、クロアチアのパートナーだった碧南市に声がかかり、05年4月に4匹がやってきた。

 だが、国内での飼育例がほとんどないドラゴンズベビーを育てるのは試行錯誤の連続だった。

行き着いたのは、あのミネラルウォーター

 最大の難関は水質だ。当初は…

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