東日本大震災の津波でばらばらに流された岩手県陸前高田市の岩手県有形文化財「旧吉田家住宅主屋」を現地で組み立て直す異例の復旧作業が3年8カ月を経て終わり、23日に公開が始まった。年度内は入場無料にする。
建物は木造2階建てで、かや一部かわらぶきの延べ320平方メートル。江戸後期の1802年にできた「大肝入」(地方役人の最上位)の役所的な場所で、「大庄屋」と呼ばれ親しまれてきた。主屋など4棟が2006年9月に岩手県有形文化財に指定。震災で流失後、部材が1千個以上見つかった主屋のみを組み立て直した。不足部分は吉田家の山から切り出すなどした。
復旧作業は「気仙大工」と呼…