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写真・図版
筆者のナンバーカードと完走証。そして、参加賞の食べる文庫本クッキー「津軽」。太宰治著「津軽」の初版本をイメージしたパッケージという=2024年7月20日、札幌市中央区、神村正史撮影

 154キロを走り切るのに、28時間11分18秒かかった。

 過去5回の100キロウルトラマラソンをいずれも13時間以内で走り切っている私は、154キロならゆっくり進んでも23時間ほどで走れるであろうと高をくくっていた。

 机上でもくろんだ想定は、レースが進むにつれて完全に崩壊した。私の未熟さと経験不足が原因だ。

 ただ、この距離は心臓病患者である私の人生最長ランとなった。コース上であった様々な出来事は、年内に57歳になる私を、少しだけだが間違いなく成長させてくれた。

 7月14~15日、青森県の津軽半島を舞台に行われた「第8回みちのく津軽ジャーニーラン」(スポーツエイド・ジャパン主催)の154キロの部に参加した。

200キロ超のレース完走をめざす筆者は、その1ステップとして、ゴール制限29時間の154キロのレースに挑みました。結果は記事冒頭の通りで、辛うじて何とかなりましたが、苦しくて幼児のように泣き叫びならが進んだ時間もありました。2回に分けて報告します。

 この大会には、前日の13日…

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