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ヒグマの親子

 「住宅街にクマが歩いています」。2024年のクマの目撃・被害情報は過去5年で最多となっています。特に初夏から秋にかけてクマは活発に活動し、街にまでクマが出るようになっています。なぜでしょうか?

 まず動物たちの冬の過ごし方を見てみましょう。人やイヌ、ネコのように自分で体温を保つことのできる動物(恒温動物)のほとんどは、夏にくらべると活動量は落ちるものの、冬でも普通に生活します。しかし、同じ恒温動物でも体が大変小さいヤマネやコウモリ、ゴールデンハムスターなどは、体重のわりに体の表面積が大きく熱が逃げやすいのでたくさんエサを食べる必要があります。冬はエサが少なく、体温を気温と同じくらいまで下げてエネルギーを使わないようにして過ごします。これを「冬眠」といいます。

 逆に大型のクマは、熱が逃げにくいので冬眠しないものがほとんどですが、ヒグマやツキノワグマなどは、冬は特にエサが少なくなるので体温を数度下げて巣の中でじっとして過ごします。(これを「冬ごもり」ということもあります。)

 このことから考えると、冬を…

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