春は老若男女を問わず、どことなく心がはずむ季節です。「春を待ちわびる」と言うことはあっても、夏、秋、冬を待ちわびるとはあまり表現しないことからも、その訪れが特別なものであることがわかります。
関西では「春はお水取りから」といわれ、奈良時代から1300年近く続く東大寺二月堂の幻想的な伝統儀式が新聞やニュースで取り上げられます。わが家では、庭に植えた梅の木が開花し、まるで咲くのをどこかで見ていたかのようにつがいのメジロがやってくると、春の訪れを感じます。
春の訪れの感じ方は人それぞれ。ちょうどこのコラムが掲載される少し前には「春はセンバツから」というキャッチフレーズが定着している「選抜高校野球大会」、通称「春の甲子園」で新たな優勝校が歴史を刻んでいることでしょう。
春のはじまりをセンバツから…