身ぶり手ぶりで新入生に校歌を指導する応援団員=2025年4月9日午後1時27分、さいたま市浦和区の県立浦和高校、小崎瑶太撮影(画像の一部を加工しています)

 上級生による新入生への「不適切」な指導があったとの訴えを受け、埼玉県が調査している県立浦和高校の校歌指導が、この春の新入生からは見直された。1人だけに歌わせるやり方をやめるなどした。他校の校歌指導でも言葉遣いなどが改善された。浦和高校と熊谷高校の校歌指導の現場を訪ねた。

  • 浦和高校の校歌指導に「心病んだ」男性の訴えに「改善する」と同校

 浦和高校の校歌指導をめぐっては、二十数年前に入学した元生徒が1人で歌うように求められ、竹刀を持った応援団員から暴言を受けて心的外傷後ストレス障害(PTSD)になり、中退したと県に昨春訴えた。県の調査に対し、同校は昨年度の校歌指導で1人で歌わせていたと認め、「改善する」と県に回答。県は、25年前までさかのぼって調査するよう、同校に指示している。

 今年の同校の校歌指導は、入学式の翌日の4月9日、照明のついた明るい体育館で開かれた。350人超の新入生を前に、応援団長(3年)がマイクを通して「意義」を説明した。

■「盛り上がること」が目的…

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