ガス機器大手リンナイの浴室暖房乾燥機で、経年劣化による発火リスクが生じたリコール事案を巡り、内藤弘康社長は9日の決算会見で、「企業として、残念なことだと申し訳なく思っている」と陳謝した。この日発表した2025年3月期決算では、約37万台を対象に無償点検し修理する費用として25億円を計上した。
一部の製品の不具合でこれまで7件の発火事故につながり、住宅が全焼して1人が避難時に軽傷を負う事態も起きた。内藤氏は「器具の焼損や一部は周りにも若干影響が出て、そこで止まっていたので、もっと厳しく考えなければいけなかったと反省している」と述べた。
25年3月期決算は、売上高が4603億円(前年比7.0%増)、純利益が296億円(同11.3%増)と、いずれも過去最高となった。補助金の後押しもあり、電気とガスの両方で加熱し、省エネ性能が高い「ハイブリッド給湯器」など、高価格帯の製品の販売が伸びている。
リコールが与える影響につい…