「死のトリオ」とも言われる、海の温暖化、酸性化、貧酸素化。こうした海の環境変化が、魚の卵に及ぼす影響を産業技術総合研究所などのチームが実験で調べたところ、それぞれの要因によって、遺伝子レベルでの影響には違いがみられることが分かった。
海は人間の活動で放出された二酸化炭素（CO２）の約4分の1を吸収する。CO２は海水に溶けると酸として働くため、CO２の吸収量が増えると海の酸性化が進む。また、温暖化によって海水温が上がると、海水に溶ける酸素の量が減ったり、深海と海面近くの海水が混ざりにくくなったりして貧酸素化が進む。海水の酸性化が魚や貝、サンゴなどに及ぼす影響の研究は進んでいるが、貧酸素化の影響や「死のトリオ」の複合的な影響についてわからない部分も多い。
今回、天ぷらの材料などとし…
