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イートインで食べられる5種類の海藻を使ったラーメン=シーベジタブル提供
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 海藻を使った新しい食を提案する企画「EAT & MEET SEA VEGETABLE」が、東京都中央区の日本橋三越本店で開かれている。50店舗以上が特別メニューを販売する。8日まで。

 材料に使われているのは、生産量が激減する海藻の栽培に取り組むシーベジタブル社(高知県安芸市)の海藻。本館地下1階食品フロアの各店が、和洋菓子や総菜(そうざい)などの商品を考案した。スジ青のりを使ったケーキやおはぎなどが並ぶ。希少な海藻5種をトッピングしたラーメンをその場で味わえる店もある。

 企画の背景にあるのは、海藻の消費増が海の環境改善につながる、という好循環への期待だ。海藻が育つ海の「藻場」には水質を浄化したり、魚の産卵場になったりすることで、海の生物多様性を保つ役割がある。

 しかし、海水温の上昇などで活発化したウニが海藻を食べ尽くすなどする「磯焼け」を背景に、全国規模で藻場が急減していると推測されている。シーベジタブル共同代表の友広裕一さん(40)は「海藻を生かす料理が増えれば海藻の生産者も増える。まずは海藻の可能性を楽しんでほしい」と話す。(遠藤隆史)

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